国際的な子育てを成功させる秘訣

近年、世界規模でのグローバル化が進むにつれ、日本でも語学力の必要性が注目されています。ビジネスだけにとどまらず、子を持つ親ですら語学教育（英語）に対する意識が高まりました。

自身が英語を話せないからこそ、是非とも自分たちの子どもには英語が話せるようになって欲しい、これからの子どもには英語が必須だ、という思いで、早期から英語教育に力を入れるご家庭も多いかと思います。

そんな国際教育について、自身の経験をもとにどうすれば成功するのか、紹介したいと思います。

“日本”という国

日本という国は、アジア諸国と比較すると、早い時期に高度成長を成し遂げ、常にアジアの中でリーダーシップをきってきた国ではありますが、その反面なかなか英語教育が成功せず、国際的な子育てに難しさを感じている人も少なくありません。

それはなぜでしょうか？

これは筆者の考えですが、厳しい教育環境や真面目な国民性から、日本人はいつも”きちんと”したものを、自身にも相手にも求める傾向があります。だからこそ、精密な機械やモノづくりが得意というプラスな面があります。

しかし、島国という環境や単一民族という歴史も重なり、なかなか外部からの刺激を受けることに慣れずにここまできました。

「刺激は受けたい」と思う反面で、一歩目を踏み出す勇気がない、あるいは、いざ刺激が来るとどう対応してよいかわからない、という方が正しいかもしれません。

だからこそ、海外への憧れなどが強い国民なのかもしれません。

私は、国際的な子育てをしたければ、「英語」という言語にとらわれず、子ども自身が海外のものに興味を持つことや、好奇心を抱くことが大切だと思います。
幼いうちならなおさらです。

ご両親が積極的に子どもへ働きかけ、まずはその第一歩目を作ってあげることが、国際的な子育てを大きく成功させると感じています。

現代の日本は十分にグローバルを意識した国ですから、国際的な子育てをしたいと思えば, 工夫次第でたくさんの情報を収集することや、外国籍の方との交流、国際イベントへの参加など、グローバル経験を貯金するチャンスをたくさん作ることができます。

国際的な子育てには、こういった経験の積み重ねが大切だと思います。

子どもが大きくなると、日本にいながらインターナショナルスクールへ通わせる親御様もいらっしゃいます。経済的な投資は大きいですが、日本の文化や日本語をきちんと理解できた上で、こうした学校で更にグローバルな視点で物を考え学習ができる環境を作ってあげる。

この両方をもって、はじめて国際的な子育てと呼べるのではないかと思います。

グローバルな考えをもてる背景には、基準となる文化と言語の存在が不可欠ですので、是非とも日本と日本語を軸に視界を広げてもらいたいですね。

親御様もお子さんだけにグローバルを期待することなく、一緒に海外と日本を比較してみたり、新たな発見や試みをしていくことで、自分自身の世界も広がり、お子様との共通な話題や行動も増え、一緒に“グローバル”を楽しめるのではないでしょうか。