長年英語学習指導に携わっていると、「英語でコミュニケーションができる」=「英語を使って仕事ができる」という考えが流布していることに直面します。
残念ながら、英語でコミュニケーションができるからといって、英語を使って仕事ができるわけではありません。海外の露店で値引き交渉するのと、海外の潜在顧客と契約条件について話し合うのとでは、必要なスキルが全く異なります。
ビジネス英語と日常英会話は、どちらもコミュニケーションを図るための必須スキルですが、目的や使用される場面は異なります。今回は、ビジネス英語と日常英会話の違い、そしてグローバルな環境で成功するために必要なビジネススキルについてご紹介します。
そもそも、日常英会話は、日常的なコミュニケーションに必要な英語に重点を置いています。
日常英会話を学ぶ主な目的は、日常生活や旅行など、日常の様々な場面での基本的なコミュニケーションを円滑にすることです。
一方、ビジネス英語はより専門的で、ビジネスシーンでよく使われる特定の語彙やフレーズ、表現などといったビジネスを遂行するために必要な英語に重点を置いています。
ビジネス英語を学ぶ主な目的は、会議、交渉、プレゼンテーション、メール、報告など、ビジネスに関連した業務において、効果的かつ効率的なコミュニケーションを可能にすることです。
一般的に、日常英会話はビジネス英語に比べ、文法や語彙が容易である傾向があります。日常的な用法に重点を置いているため、初心者や中級以下の学習者に適しています。
ビジネス英語は、専門的な用語や業界特有の表現があるため、より複雑です。
そのため、日常英会話に比べてより高度な語学力が要求されます。様々な状況の中で効果的なコミュニケーションをとるために、文法をしっかりと理解し、より幅広く語彙を習得する必要があります。
日常英会話は、友人や家族とのカジュアルな会話や社交の場、日常生活下での他者とのやり取りなど、インフォーマルな場面で使われます。
一方、ビジネス英語は、異業種交流会で潜在顧客や競合他社の情報を得ようとするとき、製品プレゼンテーションを行うとき、顧客にメールするときといった専門的な状況で使われます。したがって、礼儀正しく正確なコミュニケーションが必要とされます。
日常英会話でも、礼儀正しく敬語を使うことが重要であることに変わりはありませんが、会話相手は友人や家族、知人などであることが多いため、そこまでフォーマルさは求めらません。
しかし、ビジネスの場面では、クライアントや上司と話す場合、第一印象が特に重要であり、あまりにもくだけすぎたり、コミュニケーションにおけるマナーに反していたりすると、会議や交渉がうまくいかなくなる可能性があります。
ビジネスの世界において、顧客や同僚に対して適切に呼びかけ、正しく敬語を使い、フォーマルな言い回しをすることは必要不可欠です。
このように、日常英会話は基本的にインフォーマルな場での日常会話スキルに重点を置き、ビジネス英語は専門的な場でのより高度な会話スキルに重点を置いています。
どちらも必要不可欠なコミュニケーションスキルであり、まずはより容易な日常英会話の勉強から始めることは理にかなっています。
時間に余裕があり、これから英語学習を始めたい、趣味の延長上で英語を身につけたい方は、ゆっくりと時間をかけて日常会話を学習すると良いでしょう。
しかし、ビジネスの場では、業務や海外赴任のためにビジネス英語を短期間で習得する必要がある人も多くいます。こういった場合は、自己学習よりもビジネス経験の豊富なプロの講師から、実践的なビジネス英語をしっかりと学ぶことをおすすめします。
ビジネス英語であれば、短期間での集中型研修によっての内容の濃い学習をすることで、より早く、そして確実に必要なスキルを身につけることができます。
いかがでしたか?
このように、日常英会話は基本的にインフォーマルな場での日常会話スキルに重点を置き、ビジネス英語は専門的な場でのより高度な会話スキルに重点を置いています。
どちらも必要不可欠なコミュニケーションスキルであり、目的によって必要となるスキルや学習方法が異なります。まずは自分が求めている英語を正しく理解し、状況や場面に応じた英語を使い分けられるよう意識してください。
より容易な日常英会話の勉強から始めることは理にかなっていますが、ビジネス英語とは分けて学ぶようにしてください。ビジネスの場では、業務や海外赴任のために、目的に応じたスキルのビジネス英語を短期間で習得するよう意識してみてください。
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