2022年のIoT市場から目を離せない!
注目の6大トレンドを解説

2022年のIoT市場から目を離せない!
注目の6大トレンドを解説

By Global IT GPOD

IoT技術の導入・利用が世界的に加速している今、IoT革命に参入して大きなビジネスチャンスを掴みたいと考えている企業は多いでしょう。

COVID-19によるパンデミックの影響で、IoTセンサーのサプライチェーンにマイナスの影響があったものの、IoTソリューションに関しては大企業で高い収益増を示したことが話題となっています。

そこで今回は、2022年におけるIoT市場の6大トレンドにフォーカスして、市場動向や企業が取り組むべき課題などを解説していきます。

パンデミック以降、IoT市場が拡大した背景

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私たちの生活やビジネスで欠かせない存在となったスマートデバイスは、商業界や消費者界の至るところで利用され、需要が衰える気配はありません。

COVID-19によるパンデミック以降、インターネットに接続可能なデバイス数が急激に増加したこともあり、2022年のIoTトレンドはさらに倍増すると予測されています。

まずは、IoT市場が拡大した背景や、実際にIoTを導入した成功した事例などを紹介していきます。

2021年から積極的にIoTを導入する企業が増加
IoT市場がパンデミックに伴う不況を切り抜けた背景には、IoT事業を行う企業が続々とIoT投資に注力したことが影響しています。

IoT市場は、パンデミックが起こる数年前から高い成長率を見せていました。

しかし、2019年12月以降、恐ろしい感染力を持ったCOVID-19が世界中で猛威を奮ったことで、IoTサプライチェーンによるハードウェア・IoTセンサーなどの供給が停滞。

さらに労働力の大幅な減少が影響し、2020年におけるIoTへの支出は前年の約半分となる12%増に留まっていました。

そんな中、コロナ禍に伴い遠隔監視ソリューションの需要が高まったことで、2021年から積極的にIoTを導入する企業が急増。2020年〜2021年の企業におけるIoT支出額は、24%増が見込まれている状態です。

IT市場における様々な調査レポートを発行する「IDC Japan」では、2026年の国内IoT市場・支出額規模を予測したデータを公開しています。

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このようにIDC Japanによる調査では、2026年にIoT向けソフトウェア・サービスへの支出額が全体の50%以上に成長すると予測されています。

IoT投資による成功事例
米国カリフォルニア州に本社を置くモバイル通信技術関連企業の「クアルコム」では、2021年度第3四半期におけるIoT事業の売上高が前年同期比(YoY)83%増となったことを発表しています。

さらに、「NXP Semiconductors」では産業・IoTエンドマーケットの領域で前年同期比18%増、「Silicon Labs」では39%増になったことが報告されています。

IoTを導入した企業だけではなく、IoTソリューションを提供する企業も大幅な売上増を報告しており、今まさにIoT革命が起こっている状態です。

【2022年】IoT市場で注目の6大トレンドを解説

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IoT市場は、コロナ禍に伴うIoTソリューションの需要増加とIoT事業を行う企業の投資により、パンデミックによる不況から回復しました。

そして、2022年のIoT市場では、ドイツの市場調査会社「IoT Analytics」が発表した市場レポートにある「IoT6大トレンド」が注目を集めています。

以下が、IoT6大トレンドのテーマを簡単にまとめたものです。

    ①IoTプロジェクトに多額を投資する調査対象組織の動き
    ②IoTを利用したプロセスオートメーション
    ③ROI最大化に向けたIoTソリューションの選定
    ④リーダーと遅滞層との導入ギャップ
    ⑤APAC(アジア太平洋地域)における導入率の加速
    ⑥ベンダーによるIoT導入の簡素化

では、IoT事業を行う企業の動向に影響するであろう6大トレンドについて一つずつ見ていきましょう。

①IoTプロジェクトに多額を投資する組織の動き
「IoT Analytics」のレポートでは、調査した組織の約79%が今後2年間でIoTプロジェクトに多額の投資を行う予定であることが明らかになっています。

企業がIoT事業に積極的な投資を行う背景には、ROI(投資収益率)が大きく影響しています。既存資産・プラントの最適化を目的としたIoTソリューションを展開する企業では、設備全体の有効性を保ったまま、資産の運用・保守を実現させるIoTツールの97%において、ROIがプラスを示しているのです。

また、ニッチな事業においても積極的にIoTへ投資を行う動きがみられ、IoT技術を採用する企業がこの先数年間でさらに増えると予想されます。


②IoTを利用したプロセスオートメーション
今後2年間、既存資産・プラントの最適化を図る目的でIoT投資をする組織が増えると「IoT Analytics」のレポートで予測されています。

具体的には、IoT機器・設備から取得したデータをリアルタイムで利用し、業務プロセスのオートメーション化や、予想外のダウンタイム時に設備稼働率を向上させるような使われかたが増えると考えられています。

古い既存資産に新たなテクノロジーを付与する考え方は「レトロフッティング」と呼ばれており、既存のインフラ設備をIoT技術で最適化する動きに注目が集まっている状態です。


③ROI最大化を目的としたIoTソリューションの導入
IoT導入を検討している組織では、「ROIはプラスになるのか?」というテーマが浮上します。

実際のところ、「IoT Analytics」が調査した約1,600のIoTプロジェクトの内、約79%がIoT導入によってROIをプラスにすることに成功。そのため、今後はROI最大化を図れるIoTソリューションの選定が重要になってきます。

IoT普及の阻害となっていたパンデミック以降、IoT導入コストはハードウェア・ソフトウェアともに低下している状態です。

IoTプラットフォームやクラウドサービスが普及したことで、IoT技術を必要とする組織は従量制・モジュール方式で調達可能となりました。

また、IoTソリューションを導入する組織の増加により、IoTの専門知識を持った技術者の需要も高まっています。

システムインテグレーターがIoTに関する知見を深め、スキルを習得することはIoT革命の中で競合に打ち勝つために重要なポイントとなるでしょう。


④リーダーと遅滞層との導入ギャップ
2022年、IoT市場はまだまだ拡大すると予測されていますが、「リーダーと遅滞層のギャップも広がるのでは?」と懸念されています。

「IoT Analytics」のレポートでも、IoT革命にいち早く参入した企業は、IoTを遅れて導入した企業よりも多額の投資を行っていることがわかっています。

例えば、自動車メーカーのTesla社では、エンドユーザーによって価値のあるOTAのソフトウェアアップデートを2012年から行っています。Tesla社がこの10年間でIoTプロジェクトに多額の投資を行っている一方、競合他社の多くはIoTプロジェクトへの投資すら行っていません。

今現在、IoT導入が遅れている企業では、市場をリードするリーダー企業との導入ギャップをどのように埋めていくか計画を立てる必要があるでしょう。


⑤APAC(アジア太平洋地域)における導入率の加速
近年、中国・韓国・インドなどがIoT投資に積極的になったことで、APACのIoT導入率が北米や欧州を追い上げている状態です。

「IoT Analytics」の調査結果では、北米や欧州の大企業がこの先2年間で7種類のIoT事例に投資する意欲を見せています。その一方で、APACの企業は13種類ものIoT技法に投資する計画があることがわかっています。

従来の労働力に頼り切ったビジネスから、IoT技術を導入したビジネスモデルへの変革は、DX化の一環としても注目が高まっていくでしょう。


⑥IoT導入に向けた適切な準備
IoTの導入・運用を成功させるには、複雑なシステムを十分に理解しなければなりません。

既存資産・プラントへの導入が複雑なのはもちろんのこと、エンドユーザー側の利便性も考慮してIoTを活用しなければなりません。

IoTの需要が高まった今、多くのベンダーがIoTの簡素化に取り組んでいます。例えば、ソリューションのテンプレート化や、設定作業の自動化などの開発が進められています。

また、IoTソフトウェア・ハードウェアの従量課金制モデルや、さまざまなアプリケーションと連携可能なモジュール式コンポーネントの開発も進められている状態です。

IoTを手軽に導入できる環境ではない今、IoT導入前に検証・改善を繰り返し、コンセプトを実証することがとても重要になります。

IoT革命はまだまだ始まったばかりであるため、どんな企業にも大きなビジネスチャンスがあります。そのため、IoTプロジェクトの成功の鍵を握る、専門知識とスキルを備えたIoTエンジニアの需要はさらに高まっていくでしょう。

まとめ

COVID-19によるパンデミックで不況に陥っていたIoT市場は、2021年から大企業が続々とIoTに多額の投資をし始めたことで回復しました。

2022年以降も、IoT市場は世界的に拡大し続けると予想されており、APACでの導入率も北欧や欧州に近づくほど高まっている状態です。

IoTプロジェクトに多額を投資する企業が増える中、企業と顧客ニーズを満たすIoTソリューションを開発できるIoTエンジニアも注目されています。

株式会社GDIコミュニケーションズでは、IoTに関する専門知識・スキルを備えた優秀なグローバル人材を積極的に採用しています。

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