海外旅行の常識!水道水が飲める国はどこ?
世界の水事情と安全な水の選び方を徹底解説

By GDI Communications
公開日:2025.09.05

海外旅行の常識!水道水が飲める国はどこ?
世界の水事情と安全な水の選び方を徹底解説

By GDI Communications
公開日:2025.09.05

海外旅行がお好きな皆さん、初めての海外旅行を考えている皆さん、「水」についてどこまで考えていますか?日本では当たり前のように蛇口から水を飲みますが、実は世界的に見ると、これは非常に恵まれた環境です。「海外では水を買うのが当たり前」とよく言われますが、具体的にどの国で水道水が飲めて、どの国で飲めないか知っていますか?体調を崩してしまっては、せっかくの旅行も台無しです。

この記事では、世界の水事情をテーマに、「水道水が飲める国・飲めない国」を地域ごとにリストアップし、その理由を詳しく解説します。海外旅行先で安全に水を確保するための注意点や、意外と知らない日本の水道水のすごさもご紹介します。皆さんの旅行がもっと安全で快適になる知識を、ぜひこの記事で手に入れてください。

目次

実は世界で少数派?「水道水がそのまま飲める国」の現状

いきなりですが、世界の国々のうち、水道水をそのまま安全に飲める国は一体どのくらいあると思いますか?

実は、国土交通省のデータなどで古くから、その数は日本を含めてわずか15カ国程度と言われてきました。この数字は、水道水が安全に飲めるという環境がいかに希少で、恵まれているかを物語っています。

多くの国々では、経済的な事情から水道インフラの整備が追いついていなかったり、維持管理に十分なコストをかけられなかったりするのが現実です。たとえ浄水施設が最新鋭であっても、そこから各家庭に水を送る水道管が老朽化していれば、サビや不純物が混入するリスクは避けられません。

また、衛生観念の違いや、そもそも水道水を飲むという文化がない地域も多く存在します。「水」世界 の基準で見れば、日本の日常は「特別なこと」なのです。海外へ一歩足を踏み出す前に、この大きな違いを理解しておくことが、安全な旅の第一歩と言えるでしょう。

世界トップレベル!日本の飲料水(水道水)事情

海外の水事情と比較する前に、私たちが日常的に利用している日本の水道水がいかに高品質であるか、その理由を深掘りしてみましょう。

日本の水道水は、法律(水道法)によって51項目にも及ぶ世界で最も厳しい水質基準が設けられています。これは、大腸菌やヒ素といった健康に直接影響を及ぼす物質の有無はもちろん、水の濁りや臭い、味といった快適性に関わる項目まで網羅する徹底ぶりです。

全国の水道局では、これらの基準をクリアするために、水源から蛇口に至るまで何重ものチェックを行い、場所によってはオゾンや活性炭を用いた高度な浄水処理を導入して、より安全で美味しい水を供給しています。さらに、この厳しい水質基準は毎年見直され、常に世界最高レベルの安全性が維持されるようアップデートされています。

また、日本の水はミネラル含有量が少ない「軟水」です。口当たりがまろやかで体に優しく、お茶や出汁の風味を引き立てるため、日本料理の繊細な味は軟水によって支えられていると言っても過言ではありません。海外で主流の「硬水」に慣れていない日本人が飲むと、お腹が緩くなることがあるのは、このミネラル分の違いが一因です。

【地域別リスト】あなたの旅行先は?水道水が飲める国・飲めない国

それでは、具体的にどの国で水道水が飲めるのか、地域別に見ていきましょう。あなたの次の旅行先は安全でしょうか?まずはザックリと地図でご紹介します。

これはあくまで国全体の一般的な傾向です。同じ国の中でも、首都の高級ホテルと地方の村では水の安全レベルは大きく異なります。また、新しい建物か古い建物かによっても水道管の状態は変わってきます。このリストは旅の計画を立てる上での大まかな目安とし、現地では必ず状況を確認する癖をつけるようにしてください。

「飲める国」であっても、体質に合わない可能性を考慮し、最初の数日はペットボトルの水で様子を見るのが賢明です。安全だと思い込んで油断することが、最も避けたい事態です。自身の体調と相談しながら、慎重に判断することが大切になります。

それでは、具体的にそれぞれの地域を見ていきましょう。

【基本的に水道水が飲める国・地域】
ここにリストアップされた国々は、安定した政治経済基盤のもと、水道インフラの整備と維持管理に継続的な投資を行っています。厳しい環境基準と国民の公衆衛生に対する高い意識が、安全な水の供給を支えているのです。

特にアイスランドや北欧諸国は、氷河や豊かな森林など自然を水源としているため、世界でも最高品質の水が供給されています。ただし、ヨーロッパ大陸の多くの国では、ミネラルを豊富に含んだ「硬水」が主流です。これは健康上の問題はありませんが、日本人が飲み慣れた軟水とは味も口当たりも大きく異なります。気になる方は無理せずペットボトルの水(軟水を選ぶとより良い)を購入することをおすすめします。

  • ヨーロッパ: アイスランド、アイルランド、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、ドイツ、オーストリア、スイスなど
  • オセアニア: ニュージーランド、オーストラリア
  • 北米: カナダ
  • アジア: 日本、アラブ首長国_連邦(ドバイなど)

※注意!
アメリカの多くの都市では水道水は飲めますが、地域や建物の古さによっては飲用に適さない場合もあります。ホテルなどで確認するのが確実です。

【注意が必要な国・地域】
次の国や地域では、水質が改善傾向にあるものの、旅行者がそのまま飲むのはまだ推奨されません。現地の人々は煮沸して飲んだり、気にせず飲んだりすることもありますが、免疫のない旅行者にとっては体調を崩す原因となり得ます。特に、水道管の老朽化による不純物の混入や、地域による水質のばらつきが懸念されます。安全を最優先し、飲用には必ず市販のミネラルウォーターを利用してください。

  • アジア: 韓国*、台湾、中国(北京や上海などの大都市)*
  • 中南米: ブラジル*、アルゼンチン*
  • アフリカ: 南アフリカ共和国(都市部)
  • ヨーロッパの一部: ロシア、ルーマニア、ブルガリアなど

※各国の状況について

  • 韓国: インフラは先進国レベルですが、水道管の老朽化やカルキ臭への懸念から、国民の意識として直接飲む習慣は薄く、浄水器の利用や市販の水を購入するのが一般的です。
  • 中国: 北京や上海などの大都市では水質が改善されていますが、少し郊外に出ると状況は大きく異なります。高級ホテルでは独自の浄水システムを導入している場合も多いです。
  • ブラジル、アルゼンチン: 国土が非常に広大で地域差が激しいのが特徴です。サンパウロやブエノスアイレスといった大都市の中心部では改善が進んでいますが、国全体としては依然として飲用は避けるべきです。

【水道水は飲めない国・地域】
ここに挙げる国や地域では、水道水をそのまま飲むことは絶対に避けるべきです。浄水施設の未整備や水道管の汚染、細菌やウイルスを除去するための塩素消毒が不十分であるなど、深刻な健康リスクを伴います。病原性大腸菌やコレラ菌、赤痢菌など、日本では稀な病原体が原因で「旅行者下痢症」にかかることがあります。水道水を飲まないことは、自分自身の身を守るための鉄則だと肝に銘じてください。

  • アジア: タイ、ベトナム、インド、フィリピン、マレーシア、インドネシアなど
  • 中南米: メキシコ、ペルーなど
  • アフリカ: エジプト、モロッコなど

これで安心!海外旅行で安全に水を飲むための5つのポイント

水が飲めない国へ行くときも、いくつかのルールを守れば水のトラブルは格段に減らせます。安全な水を確保し、旅行を心から楽しむための、具体的で実践的な方法をご紹介します。これは、単なる注意点ではなく、自分の身を守るための重要なスキルです。

特に長期滞在や複数の国を周遊する予定の方は、旅の準備リストに「水の安全対策」という項目を加え、出発前に必ず確認するようにしてください。

1. ペットボトルの水を購入する
最も確実で基本的な対策です。ただし、どこで何を買うかが重要になります。できるだけ信頼性の高い大型スーパーやコンビニエンスストア、ホテルの売店などを利用し、世界的に知られている有名ブランドの水を選ぶとより安心です。

購入する際は、キャップ部分がプラスチックのリングでしっかりと密封され、未開封であることを必ず自分の目で確認してください。特に露店や個人商店では、空のペットボトルに水道水を詰め替えて販売している悪質なケースも稀にあります。「カチッ」という開封音がするかどうかも、一つの判断基準になります。

2. 「氷」に注意!
海外旅行に行った際の「水」の最大の落とし穴とも言えるのが「氷」の存在です。暑い地域では冷たい飲み物が恋しくなりますが、その氷が汚染された水道水から作られていたら元も子もありません。残念ながら、水を凍らせても細菌やウイルスが完全に死滅することはないのです。特に、衛生管理の基準が曖昧な屋台やローカルな食堂で提供される氷は、リスクが高いと考えましょう。

高級ホテルや有名レストランチェーンでは、安全な水で製氷している場合が多いですが、それでも心配な方は、注文時に「No ice, please.(氷は入れないでください)」と明確に伝えるのが最も確実な自衛策です。ウイスキーやカクテルなど、アルコール度数の高い飲み物に入っている氷も例外ではないことを覚えておきましょう。

3. 歯磨きやうがいの水
お腹が非常にデリケートな方や、特に衛生状態が懸念される地域へ旅行する際は、歯磨きやうがいといった、口をゆすぐだけの行為にも注意を払いましょう。無意識のうちに少量の水を飲み込んでしまうことは避けられません。そのわずかな水が、体調不良の引き金になる可能性もゼロではないのです。

洗面所に未開封のペットボトルの水を一本常備しておき、歯磨きやうがいに使用する習慣をつけることを強く推奨します。

4. レストランでの注文方法
レストランではサービスとして無料でカラフェやグラスに入った水が提供されることがありますが、これは水道水(タップウォーター)である可能性があります。断るのが申し訳ないと感じる必要は全くありません。安全を最優先し、必ずメニューから有料のミネラルウォーターを注文しましょう。その際、「Bottled Water, please.」と明確に伝えるのがポイントです。

注文の際に、炭酸ガスが入った「Sparkling Water(スパーリングウォーター)」と、炭酸のない「Still Water(スティルウォーター)」のどちらが良いか尋ねられる場合は好みに合わせて選びましょう。これを知っておくだけで、スマートに安全な水を確保することができます。

5. フルーツや生野菜にも注意
意外な盲点が、水道水で洗われたフルーツや生野菜です。特に皮をむかずに食べるフルーツ(イチゴやブドウなど)や、レストランで提供されるサラダは注意が必要です。これらが安全でない水で洗われていると、食中毒の原因となることがあります。安全を期すなら、自分で皮をむくフルーツ(バナナやオレンジなど)を選んだり、加熱調理された野菜を食べるように心がけましょう。

【渡航前の最終チェックを忘れずに】
各国の安全情報は日々変化します。渡航前には、最新の情報を外務省のウェブサイトで確認することをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、世界の水事情という、見過ごされがちながらも極めて重要なテーマについて深掘りしました。日本の日常がいかに恵まれているか、そして海外では水に対する意識を根本から変える必要があることをご理解いただけたかと思います。

水道の蛇口をひねれば安全な水が出てくるという常識は、世界では通用しません。この事実を認識することが、海外旅行における健康管理の基礎となります。安全な水を選ぶための具体的な方法(ペットボトルの確認、氷を避けるなど)は、一度覚えてしまえば決して難しいことではありません。これらの知識と対策は、あなたを不必要な体調不良から守り、旅の全ての瞬間を最大限に楽しむための「お守り」のようなものです。

次の海外旅行では、ぜひ現地の水事情を事前にチェックする習慣をつけ、健康で、安全で、そして心から満喫できる素晴らしい旅を楽しんでください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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