SaaSエンジニアが習得すべき
AWSスキルや知識を詳しく解説

SaaSエンジニアが習得すべき
AWSスキルや知識を詳しく解説

By Global IT GPOD

近年、スタートアップ企業のシステム基盤として需要が高まっているAmazonのクラウドコンピューティングサービス、AWS(Amazon Web Services)。

AWSクラウドの扱いを熟知したエンジニアは、ニューノーマル時代の競争を勝ち抜きたいSaaS企業にとって重宝される人材です。

この記事では、AWSの需要が高まっている背景や、SaaSエンジニアが習得すべきAWSスキルや知識などを詳しく解説していきます。

AWSの需要が高まっている背景

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AWSは、世界最大規模のシェアを誇るクラウドサービスで、100種類以上のソリューションを提供しています。

マーケティングリサーチ企業「Canalys」の調査により、2021年〜2021年代四半期において、AWSの市場規模が約35%もの成長を遂げたことが明らかになりました。

主要ベンダーのシェア率を比較した場合、1位のAWSは32%、2位のMicrosoft Azureは19%、3位のGoogle Cloudは7%と圧倒的な数字を誇っているのです。

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出典元:https://canalys.com/newsroom/global-cloud-market-Q121

数あるクラウドサービスの中でAWSが選ばれている理由は、ISV/SaaS型ビジネスの立ち上げからプロモーションまで手厚くサポートしていることなどが挙げられます。

ISV/SaaS型ビジネスでAWSが選ばれる理由

AWSは、サービスのローンチから顧客のフィードバックに至るまで、PDCAサイクルを高速化させることに注力したサービスです。

ISV/SaaS型ビジネスを展開する事業者にとって、サービス開発時のリソースやイニシャルコストを抑えられる他、以下のような魅力的なメリットがあります。
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出典元:https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/20/aws0331/

AWSは、SaaSプラットフォームに必要不可欠なシステムの柔軟性や、運用負荷を考慮した安定性を備えています。

さらにSaaSの機能アップデート時には、AWSが有するAI学習やビッグデータを活用し、サービスに速やかに導入できる点がIVS/SaaS事業者から大きな評価を得ている理由です。

SaaS企業が求めるのは英語力を備えたAWSエンジニア

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IT業界ではAWSを導入する企業が増える一方で、AWSに精通するエンジニアの数が少ないという問題も抱えています。

SaaSエンジニアがAWSの領域で活躍するには、最低限のスキルと知識に加えて、英語力が必要不可欠とされています。

なぜなら、海外発信のAWSの仕様書は英文であり、場合によっては日本語訳に誤りがあるからです。

これからの時代、英語力が高い人材こそ本当にIVS/SaaS企業から重宝されるエンジニアであるといえるでしょう。

SaaSエンジニアが習得すべきAWSスキルと知識

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AWSは、100種類以上の多岐にわたるソリューションを展開しています。そのため、IVS/SaaS企業が、どのようなスキルや知識を備えたエンジニアを必要としているか分からない人もいるでしょう。

AWSの基礎知識と最低限の英語力を備えているのはもちろんのこと、企業のニーズを捉えたソリューションを扱えるかどうかが大事になってきます。

ここまでは、BtoBのSaaS事業スタートアップ時に、SaaSエンジニアが習得すべき基本的なAWSスキルや知識をピックアップして解説していきます。

AWS設計・構築・運用・保守などの基礎知識

AWSエンジニアは、AWS環境の設計・構築・運用に携わり、システム開発の環境整備も行います。

業務範囲
必要なスキルや知識
設計

AWSクラウドの特性を十分に理解した上で、安定性・パフォーマンス効率・コストの最適化・セキュリティ・信頼性に配慮した、AWSシステムやアプリケーションの開発環境を設計する。

構築
AWSの多種多様な機能をクライアントのニーズに沿って組み合わせ、スムーズな開発・運用に繋がる環境を構築する。
運用・保守
構築されたAWSシステムやアプリケーションの運用を行い、セキュリティ対策・サーバ増設・機能拡張・動作の監視・傷害対応などをサポートする。

上記のように、業務範囲はインフラエンジニアと似ています。決定的に異なるのは、AWSエンジニアは100種類以上のAWSのソリューションを組み合わせて、最適なシステムを構築するという点です。

AWSのソリューションは、頻繁にアップデートされたり新しいものが誕生したりするため、業界の最新情報に敏感になる必要もあるでしょう。

主要となる3つの通信経路

異なる複数のシステムをAWSと連携する際、通信経路は主に「パブリックな通信」「AWS PrivateLink」「AWS Direct Connect」に分類されます。

それぞれの通信経路で、SaaSエンジニアが習得すべきスキルやソリューションを簡単にまとめました。

パブリックな通信

パブリックな通信とは、サービスを提供する企業がTLSで保護されたネットワーク端末を準備し、クライアント側のシステムからはHTTPSのプロトコルを通じて接続するという方法です。

このケースでは、適切な権限の制御や、セキュリティに配慮した設計・実装・運用などの知識が必要とされます。

エンドポイントのIPアドレスを固定してSaaSをスタートアップする場合、外部から通信があった場合にサーバの負荷を均等に振り分けられる「Network Load Balancer」をシステムの前面に置き、静的なIPアドレスをAvailability Zoneごとに取得するなど解決します。

また、リクエスト認証でmTLS-相互認証を設定したい場合、外部からの通信の一部のみを任意で公開できる「Amazon API Gateway」を活用すれば、パブリックやプライベート認証機関の証明書を用いて設定可能です。

AWS PrivateLink

パブリックな通信を許容していないクライアントに対応できるのが、「AWS PrivateLink」を活用した通信です。

AWS PrivateLinkは、AWSにAPIアクセスする際、インターネットを介さずに実現するVPCエンドポイントのことです。

サービス提供会社とクライアント側がオンプレミス環境同士や、AWS環境同士の場合などにセキュアなプライベート接続が可能となります。また、双方がAWS環境を持っている場合、AWS PrivateLinkを使うことで、クライアント側のAWS環境にプライベートIPアドレスを有するElastic Network Interfaceを生み出すことも可能です。

AWS PrivateLinkは、閉域接続における代表的なAWSのソリューションとなるため、SaaSエンジニアのスキルアップには外せない要素といえます。

AWS Direct Connect

オンプレミス環境とAWS環境のプライベート接続を専用線で接続するのが「AWS Direct Connect」です。

サービス提供会社とクライアント側の通信を独立させられるため、回線状況の影響を受けず、安心・安全のネットワーク通信が実現します。

連携先のシステムがデータセンターやオフィスなどにある場合に、AWS Direct Connectを活用することで閉域接続が可能となります。

クライアント側のインフラ環境やニーズに合わせて、AWSとの通信経路を確立するのはエンジニアの大事な役割であると覚えておきましょう。

AWS認定(AWS Certification)

多岐にわたるAWSのソリューションで、どの技術領域のスキルを持っているかを証明できるのが「AWS認定」という資格です。

AWS認定は、基礎コース・アソシエイト・プロフェッショナルで試験範囲や難易度が異なります。

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出典元:https://aws.amazon.com/jp/certification/

基礎コース→アソシエイト→プロフェッショナルという順番で試験の難易度は上がり、AWSクラウドの業界知識から技術の応用まで、幅広く出題されます。

専門知識認定はクラウドプラティショナー、もしくはアソシエイトレベルの認定が必要となります。その分、AWSの高度なネットワーキングやセキュリティ、機械学習などを熟知したスペシャリストであることを証明できるため、採用で大きなアドバンテージをとれるでしょう。

まとめ

世界最大規模のクラウドサービスであるAWSは、システムの柔軟性・安定性・コストなどにおいてIT業界から非常に高い評価を受けており、SaaSプラットフォームとして年々需要が高まっています。

IVS/SaaS事業の成功の鍵は、AWSクラウドのスキルや知識、そして英語力を十分に備えたAWSエンジニアが握っているといえるでしょう。

しかし、AWSの需要に優秀なエンジニアの供給が追いついていないのが現状です。

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